俺様専務に目をつけられました。
部屋に入りケーキを冷蔵庫にしまい夕飯の準備を進めた。

夕飯はなにがいいか聞いても『晴香が作るならなんでも』としか答えないから困った。母がメニューに困り『何食べたい?』と聞かれ同じように返事をした時『それが一番困る』と言われたが本当にそうだと実感した。

かと言って先週食べたようなこった料理なんて出来ない。料理は不得意ではないけど一般家庭で出るようなものしか出来ないんだよなー。

結局チーズinハンバークon目玉焼きにサーモンサラダ、野菜のコンソメスープにした。

「よし、準備完了。あとは享くんが帰ってから焼けば完成!」

四時過ぎから始めた準備は五時には終わってしまった。夕方には帰って来るって言ってたからもう帰って来るかなー。ソファーに座り外の景色を見ているうちにいつの間にか眠ってしまっていた。



唇に何か暖かく柔らかいものが触れたような気がする・・・。

「晴香、起きて。」

重たい目を何とか開けると目の前にとろけるような専務の笑顔があった。

「あれ?え?私寝てた?・・・お帰りなさい。」

「ただいま。予定より遅くなってごめん。待ちくたびれた?」

「いえ、今何時・・・。」

時計を見るともう七時半になっていた。五時ころからソファーで時間を持て余しゴロゴロしだして・・・。

えっ!私、二時間も寝てた!!

「お腹空きましたよね。仕上げするんで、お風呂にでも入って来て下さい。」

「わかった。」

優しくチュッとキスをしてリビングを出て行った。
先週から思ってたけど専務って絶対にキス魔だ。だって隙あらばチュッってしてくるもん。
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