夢の言葉と約束の翼(下)【夢の言葉続編⑦】
***
「……3月、3日ですか?」
部屋を訪れ、アラン様の口から告げられた日付を私は思わず聞き返してしまった。
3月3日。
それは、私の誕生日であり、ヴァロンとの結婚記念日であり……別れた日。
その、私にとってまさに"運命の日"に、再び神様が悪戯をしようとしている。
「仕事の都合や、式場の関係でそこが1番近い日付けだったんだ。
……だが、お前が嫌なら辞めてもいい。俺は別に挙式は焦らんし、なんならやらなくてもいいんだぞ?」
「……アラン様、っ」
明らかに動揺した表情を見せてしまった私を気遣うように、アラン様は優しい口調で言ってくれた。
神様は私を試しているの?
何だか今朝から感じる不安が拭い切れないが、ここで折れてしまったら、私は何の為に子供達を置いてまでアラン様の元に来たのか分からなくなりそうだった。
「……大丈夫です。
3月3日、その日に挙式しましょう」
「分かった。そのように手配しておく」
私の返事に、アラン様は微笑んで頷いてくれる。
「……3月、3日ですか?」
部屋を訪れ、アラン様の口から告げられた日付を私は思わず聞き返してしまった。
3月3日。
それは、私の誕生日であり、ヴァロンとの結婚記念日であり……別れた日。
その、私にとってまさに"運命の日"に、再び神様が悪戯をしようとしている。
「仕事の都合や、式場の関係でそこが1番近い日付けだったんだ。
……だが、お前が嫌なら辞めてもいい。俺は別に挙式は焦らんし、なんならやらなくてもいいんだぞ?」
「……アラン様、っ」
明らかに動揺した表情を見せてしまった私を気遣うように、アラン様は優しい口調で言ってくれた。
神様は私を試しているの?
何だか今朝から感じる不安が拭い切れないが、ここで折れてしまったら、私は何の為に子供達を置いてまでアラン様の元に来たのか分からなくなりそうだった。
「……大丈夫です。
3月3日、その日に挙式しましょう」
「分かった。そのように手配しておく」
私の返事に、アラン様は微笑んで頷いてくれる。