夢の言葉と約束の翼(下)【夢の言葉続編⑦】
***
「アランしゃんが、ぱぱ……?」
お祖父様の本邸に行く為に自宅を出る前夜。
アラン様との再婚を決めた私は、彼が新しい父親になるという事をヒナタとヒカルに告げた。
まだ3歳のヒカルは、イマイチ意味が分かっていないのか目をぱちくりさせていた。
でも、ヒナタは……。
「なんで?
アランさんは……ヒナのパパじゃないよ?」
明らかにヒカルとは違う意味で、私に目で訴えながら尋ねてくる。
「ヒナのパパは、ちがうよ?」
「っ……そうね。
でも、これからはね?アラン様が2人のパパになるの。ママ、アラン様と結婚するの」
「……。
アランさんの、およめさんになるの?」
「そうよ」
何とか理解してもらおうと、分かりやすく話そうと思った。
すぐにではなく、何度も時間をかけて分かってもらおうと思ってた。
けど……。
「……ヒナ、やだ」
「ヒナタ?」
「ぜったい、やだッ!!」
ヒナタは俯きながらそう叫ぶと、その場から逃げるように駆け出した。
私はすかさず腕を掴み、引き止める。
「アランしゃんが、ぱぱ……?」
お祖父様の本邸に行く為に自宅を出る前夜。
アラン様との再婚を決めた私は、彼が新しい父親になるという事をヒナタとヒカルに告げた。
まだ3歳のヒカルは、イマイチ意味が分かっていないのか目をぱちくりさせていた。
でも、ヒナタは……。
「なんで?
アランさんは……ヒナのパパじゃないよ?」
明らかにヒカルとは違う意味で、私に目で訴えながら尋ねてくる。
「ヒナのパパは、ちがうよ?」
「っ……そうね。
でも、これからはね?アラン様が2人のパパになるの。ママ、アラン様と結婚するの」
「……。
アランさんの、およめさんになるの?」
「そうよ」
何とか理解してもらおうと、分かりやすく話そうと思った。
すぐにではなく、何度も時間をかけて分かってもらおうと思ってた。
けど……。
「……ヒナ、やだ」
「ヒナタ?」
「ぜったい、やだッ!!」
ヒナタは俯きながらそう叫ぶと、その場から逃げるように駆け出した。
私はすかさず腕を掴み、引き止める。