夢の言葉と約束の翼(下)【夢の言葉続編⑦】
***
「……お願いします。
どうかヒナタとヒカルを、この家の子供として置いて下さい!」
全てを話し終わって、私はお祖父様に頭を下げた。
部屋の中がシンッとして、暫くして正面から席を立ち上がる音が聞こえたと思うと……。
「その件も含めて、考える時間をおくれ。
……今日は泊まって行くんだろう?部屋を用意させる」
その言葉に私が頭を上げると、お祖父様は背を向けて扉の前に居て、私と顔を合わせずに部屋を出て行ってしまった。
パタンッと閉まった扉を見つめていると、アラン様が私の手をそっと握る。
「焦る必要はない。
ゆっくり時間をかけて話し合おう」
「……はい」
ゆっくり、時間をかけて……。
そうすればきっと、この手を自然に握り返せる日もくるだろう。
私は自分に、そう言い聞かせていた。
そして、頑張って全うしたこの人生の来世が明るいものだと信じて……。
「……お願いします。
どうかヒナタとヒカルを、この家の子供として置いて下さい!」
全てを話し終わって、私はお祖父様に頭を下げた。
部屋の中がシンッとして、暫くして正面から席を立ち上がる音が聞こえたと思うと……。
「その件も含めて、考える時間をおくれ。
……今日は泊まって行くんだろう?部屋を用意させる」
その言葉に私が頭を上げると、お祖父様は背を向けて扉の前に居て、私と顔を合わせずに部屋を出て行ってしまった。
パタンッと閉まった扉を見つめていると、アラン様が私の手をそっと握る。
「焦る必要はない。
ゆっくり時間をかけて話し合おう」
「……はい」
ゆっくり、時間をかけて……。
そうすればきっと、この手を自然に握り返せる日もくるだろう。
私は自分に、そう言い聞かせていた。
そして、頑張って全うしたこの人生の来世が明るいものだと信じて……。