夢の言葉と約束の翼(下)【夢の言葉続編⑦】
***
「っ……、スズカ?これは……一体、……」
責められる事を、覚悟していた。
怒られても仕方ないと思った。
……けど。スズカに言われるがままの通りにしていた私は、自分と彼女の姿を交互に見て目を丸くする。
何故なら、さっきまで私が着ていた服をスズカが。スズカが着ていた使用人服を、今自分が着ているのだから……。
「……良かった。なんとか、誤魔化せそうですね?」
茫然としていると、スズカはそう言って結い上げていた自分の髪を下ろし、そのゆい紐で私の髪を自分そっくりに結い上げていく。
そして最後に私の目の前に立って使用人用のカチューシャを付けてくれた後、にっこりと微笑んだ。
「本日結婚式のお手伝いの為にアラン邸から来た使用人が私のみで、ようございました。
準備に携わるほとんどの者がアカリ様のお顔を知りません。きっと、これで上手く誤魔化せるかと」
「っ、え……?」
「準備中は何かとバタバタし、外へ出られる隙もありましょう。
……どうか、後の事は私に任せて行って下さいませ」
その言葉に、全てを理解する。
真っ直ぐな、決意のこもった瞳に見つめられて、また涙が溢れてきた。
「っ……、スズカ?これは……一体、……」
責められる事を、覚悟していた。
怒られても仕方ないと思った。
……けど。スズカに言われるがままの通りにしていた私は、自分と彼女の姿を交互に見て目を丸くする。
何故なら、さっきまで私が着ていた服をスズカが。スズカが着ていた使用人服を、今自分が着ているのだから……。
「……良かった。なんとか、誤魔化せそうですね?」
茫然としていると、スズカはそう言って結い上げていた自分の髪を下ろし、そのゆい紐で私の髪を自分そっくりに結い上げていく。
そして最後に私の目の前に立って使用人用のカチューシャを付けてくれた後、にっこりと微笑んだ。
「本日結婚式のお手伝いの為にアラン邸から来た使用人が私のみで、ようございました。
準備に携わるほとんどの者がアカリ様のお顔を知りません。きっと、これで上手く誤魔化せるかと」
「っ、え……?」
「準備中は何かとバタバタし、外へ出られる隙もありましょう。
……どうか、後の事は私に任せて行って下さいませ」
その言葉に、全てを理解する。
真っ直ぐな、決意のこもった瞳に見つめられて、また涙が溢れてきた。