夢の言葉と約束の翼(下)【夢の言葉続編⑦】

そう感じて、暖かくなった胸に突き動かされて、仕事でも建前でもなく、私は自然にアラン様に深く一礼していた。
そして……。

「かしこまりました。
その願いに、心よりお仕えさせていただきます」

私のお仕えしている主人が、アラン様(このお方)で良かった。と、私はこの時初めて思う事が出来たの。

そう思えたアラン様の為に。
アラン様をそんな主人に変えて下さったアカリ様に、私は全力でお力になろうと決意した。


きっと全てが良い方向に行くのだと、思っていた。
そして、期待と希望が(とも)り始めて迎えた、3月3日。

……
…………。
< 163 / 338 >

この作品をシェア

pagetop