夢の言葉と約束の翼(下)【夢の言葉続編⑦】

そう思って、ついつい笑みが溢れてしまう。
オレはそんな表情を見られないよう口元を片手で覆い、フイッと背を向けた。

「じゃあな、また連絡する。
ポケ電、無視するなよ」

彼女の為なら、嫌な男で構わなかった。


お前より綺麗な令嬢なんていないーー。

決して言えない言葉を胸に秘めて、オレは車に乗り込み仕事に戻った。
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