夢の言葉と約束の翼(下)【夢の言葉続編⑦】
「で、でもっ……子供達はどうするのっ?」
「静かにやればいいじゃん。
アカリが声出さなければ楽勝楽勝〜♪」
「!っ〜〜い、意地悪!」
「なら、モニカ様かローザ殿に頼むか?理由話せば面倒見てくれるぜ?きっと」
「!!ッ〜〜それは絶対にダメっ……!!」
完全に揶揄われている。
「もうっ!」と私が拗ねてそっぽを向くと、ヴァロンはすぐさま「ごめんごめん」と謝りながらご機嫌取りを始めた。
「アカリ、良い事教えてあげるから許して?」
「……、良い事?」
別に本気で怒っている訳ではないが、素直に許すのも何だか悔しくて「本当に〜?」と疑う私だった。
けれど、ヴァロンの言葉に私はやっぱり笑顔になってしまうの。
「俺達の、次の子供の名前」
「!っ……えっ?名前、もう考えてるのっ?」
ヒナタの時は産まれる前から。ヒカルに至っては出来る前から名前を決めていたヴァロン。
相変わらず気が早い。
思わずくすくすと笑ってしまう私の耳に口を近付けて、彼が囁く。