ただ隣にいて欲しい


ペラペラと紙の音だけが響く教室に

秋山君が沈黙を破った。

「あのさ、しゅうって呼んでくれない?」

お互い作業する手は止めない。

「いいよ。私は美雪でいいから」

しゅうって確かクラスの子達が呼んでるあだ名だよね。

初めて話すのに、距離が縮まりうれしく思っていた。



2時間ほどの作業を終えると、

辺りは夕焼けに包まれていた。


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