ただ隣にいて欲しい



「帰ろうか。送るよ」

そう言うしゅうを必死で断った。

「ううん。送ってたら、しゅうが帰るの遅くなる」

いくら男子でも夜道は危ない。

「俺が心配だから。ダメかな?」

私のためを思ってくれてると思うと強く断れなくなる。

「もっと美雪と仲良くなりたいし」

そんな言い方ずるいよ。

もう断れないじゃん。

「じゃあありがとう。本当にいいの?」

もちろんと言い満面の笑みを浮かべるしゅう。

何だか申し訳ない。

「じゃあ帰ろうか」

といい教室を出る。


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