ただ隣にいて欲しい
「じゃあね」
と手を振り、俺はハチ公で友達を待つ
まさか、元カノに会うなんて
大人びた雰囲気はそのまんま
さらに美人になって、性格も大人びた
笑顔で彼氏の元へ行き
久しぶりに会ったというのに名残惜しそうな表情一つ見せない後ろ姿に
何で振ったんだろうと後悔している自分がいる
受験で話せないのは当たり前
終わった今、痛い程よく分かる
しかしあの時の自分はとにかく追い詰められていて
何も考えられなかった
美雪といる時は勉強のこと
勉強している時は美雪のことを考えてしまう
こうした矛盾に耐えきれなかった
あんなにも好きと言ってくれた人を
簡単に手放す俺は最低な奴だ
美雪には幸せになって欲しい
幸せの種がたとえ俺ではなくても
「ごめん凌空ー待たせたな」
「今来たとこだから気にするな」
今も好きって言ったら困るよな?
だって彼氏がいるからな
手を繋いで服を見る
ハグやキスはもっと後という
私への優しい気遣いがありがたい
私は夏服を何点か買い大満足
その後もカフェへ行ったりと
充実した1日を過ごせた
楽しかった一面
忘れかけていた事実を思い出した
私はしゅうの彼女
凌空を忘れなければならない
と言っても、私はやはり凌空が好き