ただ隣にいて欲しい
「美雪、どーだった?」
デートに行ったことを知ってる虹実が聞いてくる。
「普通に楽しかったんだけど、」
「私やっぱりしゅうと別れたいかな」
駅で凌空に会ったこと、
まだ凌空に気持ちがあることを虹実に報告した
「いいね、一人の人をずっと想う気持ち」
「これ、執着じゃないかな」
「それは美雪が一番分かってるでしょ」
「美雪がどんな選択しても後悔だけはしないでほしい」
「分かってる」
分かっているけど、気持ち伝えることなんてできない
「それより大会はどうなの?」
「参加する」
驚いた顔をする虹実
運良く選抜に選ばれたが、
人数の多い中1年生が大会に出場できることは凄い、らしい
「今までの努力をだすだけだよ」
うつむいて言う。
努力すればそれなりの事はできるようになる
私には胸を張って言えるものが無いから
人一倍努力しなければならない
勉強も運動も
それに、ここに残るために
結果を出さなければならない