Karma

それから私と祐希は桜ちゃんの観察を始めた。


桜ちゃんが喰喰なら、何か不審な動きをするかもしれない。


授業中はほとんど上の空で、人と会話もしない。話すとしても、唯一友達っぽい楜沢音音さんだけ。


だからまず、音音さんに話をきくことにした。


音音さんがトイレに入ったタイミングで、


「ひゃあ! な、なんですかっ?」
「いいから黙って!」


私も同じトイレに入り、鍵を閉める。
< 111 / 250 >

この作品をシェア

pagetop