Karma
一太郎君と恵里奈はもう一人の彼を倉庫に呼び出す。
彼は今まで何も知らなかったようで、桜の映像を見せて、やっと状況を理解した。
「へぇイジメの復讐か、おもしれぇじゃん」
辰馬はニヤリと笑った。
「そういや俺も桜がトイレの水飲んでる写真バラまいたりして遊んだっけ。あれマジでウケたわ」
一太郎君と恵里奈と違い、辰馬は余裕そうだった。
「おまえみたいなゲスこそさっさと死ぬべきだ。僕は関係ない」
「は? 死ぬのは弱っちぃ雑魚からだろ」
「とにかく三人で謝ろ? 争っても勝てないし」と恵里奈。
「謝る? なんで俺が? 俺は殺られる前に殺るぜ」
辰馬君はそう言って倉庫から出ていってしまった。