Karma

「さっき土下座してたとき

『なんで私がこんな陰キャに謝んなきゃいけないんだよ？』

って思ってたでしょ？ それに今だって

『この化け物をなだめないと殺される』

って思ってる。けどそれって、私が怖くて謝ってるだけで、ちっとも自分が悪いとは思ってないよね？」


恵里奈は図星をつかれたように、真っ青になる。


桜ちゃんはニコッと笑い「恵里奈ちゃんとは友達になれそうもないね。絶交」と言って、手をグーに握る。


すると恵里奈の体は、上と下から重機でプレスしたように潰れ、肉塊となって地面に飛び散った。


「さぁて、次は一太郎君の心の声を」


そう桜が言ったのと同時に、私はナイフを桜に投げる。


しかし、ナイフは空中で方向を変え、逆に私の肩に突き刺さる。


「桜……あんたが喰喰なの？」