Karma
思わず私はドアを開け、和哉に手を伸ばした。
女は動かない。和哉の手が私とつながる。
しかし、その瞬間、
和哉の体は、背後から来た女の爪で、真っ二つに切断されてしまった。
……それからは、また記憶が飛び飛びになっている。
ただひとつ覚えている光景は、和哉の手を握ったまま、和哉の体が食べられていくのを黙って見つめている私。
そして、病的なほどに細い、女の体。人形のように表情のない冷たい顔。
「あなたは……何者なの?」