Karma
その一言で、私は、どうにでもなれ、という気持ちになってしまった。
目を閉じ、彼に身を任せる。
そのとき、
「こんばんはー! お邪魔しまーす!」
祐希がドアを空け、顔をのぞかせる。萌華ちゃんと空君、一太郎君もいた。
「……え? 何してんの?」
「いや、これは、ちが」
一気に理性を取り戻した私達は、一瞬で距離を取った。
何してたんだろう私。響介に触れたら、死んじゃうかもしれないのに。
祐希の後ろには、隠れるように凪の姿もあった。
心なしか、不機嫌そうだった。