Karma

潤君はパニックになり、弦君の死体と逆方向に走る。



潤君はそのまま窓から体を投げ出し、飛び降りた。


ここが四階だということも、忘れて。


「すみませんでした、喰喰様、僕が、僕が悪かったから…」


蓮君は体を震わせながら、女子達にむかって土下座する。


しかし、そんな蓮君の首筋に、結は落ちていた包丁を突き立てた。


蓮君は土下座したまま、息をしなくなった。


「あんたが死ねば、喰喰様の怒りはおさまるでしょ? これで、あたいらはセーフだから」


あとになって、結は言っていた。


「自分が殺しても、どうせ誰も殺したことを覚えてないよ」
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