Karma
☆
記憶を取り戻した私は、その場で動くこともできず、呆然とたたずんだ。
「全ては、あなたが望んだ悲劇だった。あなたが助かるために、私と契約したから、あなたの家族は死んだの」
それなら、
私が今まで喰喰を追ってきたのは、何のためだったの?
本当に復讐するべき相手は、喰喰じゃなくて。
「あなたの家族を殺したのは私じゃない……あなた自身だったのよ。メイ」
その言葉に、私は喉がつぶれるほどの叫び声をあげ、走り去った。
祐希は涙を流し、私を見ていた。
その目は多分、私への失望でいっぱいだっただろう。