Karma
それから少しして、メイは桜との勝負に敗れ、命を落とした。
結局、俺はメイを守ることができなかった。
後悔を抱えたまま、俺はあることを思いついた。
喰喰と、血の契約を結ぶことだ。
「ボクの願いは、二十歳で死ぬ病気を克服して、強くなること。そして、メイとの出会いをやり直すこと。ボクは彼女を守るくらい強くなりたい」
ボクの願いは叶い、病気は治って、中学三年の夏にループした。
けれど君を街で見かけ、呼び止めるために肩に触れようとしたとき、俺は直感してしまう。
「そうか。俺は君に、触れることができないんだ」