Karma

私は祐希の手を握ると、手の甲に、文字を書いた。


漢字で、芽依と。


「これが本当の私の名前。響介が教えてくれたの」


「響介君、生きてたの?」


私は首を横にふる。


「分からない。けど私に、メールを残してくれて」

「そっか……」


私と祐希は、喰喰の生け贄がある、地下へ向かった。


しかし、そこには音音の死体がなかった。
< 228 / 250 >

この作品をシェア

pagetop