Karma
「移動させたんだ。あの鳥仮面達が」
「どうしよう芽依」
私達は空き教室に戻り、考えあぐねていた。
「魔方陣も消えて、サイコメトリーも使えない。多分、代償を免れたからだと思う」
「作戦はある。喰喰がどこに行ったか分かる?」
「多分、屋上じゃないかな。“終末の時計”を動かすって言ってたから、何かをする気なんだよ」
私はリュックをおろした。
「短時間で鳥仮面が音音の死体を外へ運ぶのは不可能だと思う。だからおそらく、死体はまだ校内にある」
私は祐希にリュックの中身を見せ、ある作戦を告げる。
「たしかにそれなら、音音ちゃんの死体を破壊できるかも。だけど、人手が足りないよ」
そこへ、一示さんが空き教室の扉を開き、現れた。
「一示さん……みんな!」