Karma

私が呼びかけると、みんなはニコリと笑う。


「よく頑張ったな。芽依」


お父さんは私の頭をなでる。


「お母さん達、ずっと芽依のことを見てたよ」


私は首を横にふり、涙を流す。


「ごめん。私のせいでみんな死んだんだ。本当はみんな、もっと長く生きられるはずだったのに。和哉なんて、私よりもずっと年下だったのに……未来があったのに。私はそれを、全て奪った」


和哉は私の口の動きを必死で目で追う。


姿は殺された五歳のときと変わらない。


生きていれば、もっと大きくなってただろう。


和哉の時計は、幼いまま止まっている。


「お姉ちゃん、泣か、ないで」