Karma
☆
「結局、儀式は失敗したよ…」
私が言うと、美花は「そっか」とため息をついた。
「美花は成功したの? 契約をしたときの記憶はなくなるけど、印は残るんでしょ?」
「いや、私も腕怪我しただけ。うちら、お揃いでミイラみたいだな」
美花は腕に巻いた包帯を見せて笑う。
「そもそも、喰喰なんているわけないじゃん。二人ともどうかしてるよ」
祐希が言う。祐希はまだ、喰喰の存在自体を否定している。
「それより、明日って土曜じゃない? 学校の近くに新しいカフェがオープンするの! 三人で行こ!」
祐希はうれしそうにスマホを見せる。
「ほら! このケーキ!」
美花もスマホをのぞきこみ、微笑む。けどその顔はどこか浮かない。
「結局、儀式は失敗したよ…」
私が言うと、美花は「そっか」とため息をついた。
「美花は成功したの? 契約をしたときの記憶はなくなるけど、印は残るんでしょ?」
「いや、私も腕怪我しただけ。うちら、お揃いでミイラみたいだな」
美花は腕に巻いた包帯を見せて笑う。
「そもそも、喰喰なんているわけないじゃん。二人ともどうかしてるよ」
祐希が言う。祐希はまだ、喰喰の存在自体を否定している。
「それより、明日って土曜じゃない? 学校の近くに新しいカフェがオープンするの! 三人で行こ!」
祐希はうれしそうにスマホを見せる。
「ほら! このケーキ!」
美花もスマホをのぞきこみ、微笑む。けどその顔はどこか浮かない。