Karma

『喰喰を殺したいなら、一人で体育館裏の女子トイレに来てほしい』


お昼休み、いつの間にか机に入れられていたその紙を見て、私はひとり、指定された女子トイレに向かう。


正直、怪しいと思う気持ちはある。


けれど今は、藁をもすがる思いだ。


女子トイレに入ると、いきなり、ドアが閉まった。


「女子トイレだから、待ってるのは女子だと思っただろ?」


「二階堂辰馬」


そこにいたのは、同じクラスの辰馬……“現”不知火の総長だ。
< 89 / 250 >

この作品をシェア

pagetop