【完】桐島藍子の記憶探訪 Act1.春
「お、よく知っているね」
反応したのは、一緒に降りて来た誠二さん。
いつか行きたいね、と紗織さんと話していたことがあったらしく、写真の上だがよく見知っているのだそうだ。
「何といっても、この見渡す限り広がる別府湾。『恋人の聖地』や『日本夜景遺産』にも登録されている、一見の価値ありと有名な場所だよ」
「へぇ……偶然とはいえ、良い所に降りられました」
「あぁ、感謝するよ。母さん」
誠二さんが呼びかけた背後を振り返ると、紗織さんも降りて来て、両手を合わせて感動していた。
綺麗ね、素敵ねと、うっとりとした表情を浮かべている。
二人揃ったのなら、僕は寧ろ邪魔者だ。
来たかったと話す場所に来られた二人を置いて、お手洗いへと小走りで向かった。
と言っても、大きい方ではないのでさっと終わらせてお手洗いを後に。
ふと確認した腕時計は、十二時手前を指していた。
世話になりっぱなしで疲労も溜まっているであろう二人の為に、屋台で売っていたホットドッグを一つずつ購入。
それらを持って、戻っていった。
反応したのは、一緒に降りて来た誠二さん。
いつか行きたいね、と紗織さんと話していたことがあったらしく、写真の上だがよく見知っているのだそうだ。
「何といっても、この見渡す限り広がる別府湾。『恋人の聖地』や『日本夜景遺産』にも登録されている、一見の価値ありと有名な場所だよ」
「へぇ……偶然とはいえ、良い所に降りられました」
「あぁ、感謝するよ。母さん」
誠二さんが呼びかけた背後を振り返ると、紗織さんも降りて来て、両手を合わせて感動していた。
綺麗ね、素敵ねと、うっとりとした表情を浮かべている。
二人揃ったのなら、僕は寧ろ邪魔者だ。
来たかったと話す場所に来られた二人を置いて、お手洗いへと小走りで向かった。
と言っても、大きい方ではないのでさっと終わらせてお手洗いを後に。
ふと確認した腕時計は、十二時手前を指していた。
世話になりっぱなしで疲労も溜まっているであろう二人の為に、屋台で売っていたホットドッグを一つずつ購入。
それらを持って、戻っていった。