アテナ・イェーガー〜安堵、のちにキス〜
「アテナ!!」

ロネが驚き、ネイサンが「あの時の……!」と顔色を変える。アテナは無表情のままネイサンの元へと走り、ロネを捕らえているネイサンの腕を思い切り蹴り上げた。

「うっ……」

攻撃が一瞬で決まり、ネイサンが顔をしかめる。ロネが自由になったことを見届けると、アテナはネイサンにさらに攻撃を始めた。

「くそッ!オラッ!」

ネイサンは剣を振り下ろし、アテナに攻撃をする。ネイサンの剣の腕はとても優れているはずだ。しかし今、ネイサンの剣は軽々と避けられている。

「アテナ、強い……」

アテナは顔色一つ変えず、ネイサンの攻撃を受け止めてまた殴りかかった。そしてまた攻撃を繰り返す。その様子を見ているうちに、ロネはおかしいと思い始めた。

ネイサンが地面に倒れ込んでも、アテナは攻撃を続けている。その顔は恐ろしいほど無表情で、まるで人を傷つけることに何の躊躇いもないようだった。

「アテナ!!もうやめて!!」
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