ずっと好きでした。
「あのさ、樹。ひとつ聞いてもいい?」


「んー?何?」


「今日、放課後中庭にいたよね?」


「え!!見てたの?!」


ベッドに横になってた樹が急いで起き上がった。


「うん。でさ、どうだったの?」


私は恐る恐る聞いた。


心臓はうるさいくらい鳴っていた。


「フラれたよ。先輩好きな人いるんだってさ。」


「そっか。」


私にとっては嬉しいことなのに、悲しそうに話す樹を見て胸が傷んだ。


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