諦めて結婚いたしましょう~一途な御曹司の抑えられない独占欲~
「単刀直入にお話します。コクリョウ株式会社に、資金援助をしてもらえませんか?」
理人さんは、改まった口調で告げる。部屋の中にピリッとした緊張感が満ちた。
「先日、古城社長からもお前と静菜さんの縁談について話があった。……古城社長は古くからの友人だ。長きに渡るお前と静菜さんの縁もある。だがな、経営は情に絆されて上手くやっていけるほど甘くない。お前も経営に関わる立場なら、わかるだろう」
理人さんのお父様は、険しく眉を顰めていた。
「わかっています。ただ、俺には彼女が必要なんです。婚約が白紙になっても、彼女と結婚したいと思っています」
理人さん……。
迷いもなく告げられた言葉に、私は感極まって唇を結ぶ。理人さんのお父様は、固い面持ちで理人さんを見つめていた。
理人さんは、改まった口調で告げる。部屋の中にピリッとした緊張感が満ちた。
「先日、古城社長からもお前と静菜さんの縁談について話があった。……古城社長は古くからの友人だ。長きに渡るお前と静菜さんの縁もある。だがな、経営は情に絆されて上手くやっていけるほど甘くない。お前も経営に関わる立場なら、わかるだろう」
理人さんのお父様は、険しく眉を顰めていた。
「わかっています。ただ、俺には彼女が必要なんです。婚約が白紙になっても、彼女と結婚したいと思っています」
理人さん……。
迷いもなく告げられた言葉に、私は感極まって唇を結ぶ。理人さんのお父様は、固い面持ちで理人さんを見つめていた。