上司を甘やかす方法
隣でぐったりと眠る史花さん。
全部が愛おしくて堪らない。
やっと、捕まえた。
自分の家に彼女がいることが信じられない。
史花さんへの好意に気付いたから、
周りの人達が気付くほど
結構分かりやすくアピールをしてきたのに、
彼女は毎回それを躱していく。
いつになったら俺の中に落ちるのか。
いつでも一生懸命で、まっすぐで、
損をしてしまう程、
上手に人に頼れなくて、
強がって甘えられなくて。
そんな彼女を毎回毎回甘やかし続けてきたのに、
それに気付かない、鈍感過ぎるところ。
手に入れたら入れたで
更に愛おしさが増して、
もう絶対手放せない。
頑張り屋さんの彼女に、
甘えられる場所を作ってあげたい。
明日の力になるように。
いつまでも俺の隣で。
fin.