会えると信じて〜誠の花〜«前編»
お兄ちゃん、やっぱり僕を殺してよ。



僕を…連れて行ってよ……



シュタッ



葵「雪…」



葵…なんでここに?



葵「雪の殺気が微かにあったから。」



葵…声が出ないんだよ。




葵「声が…」



もうね、死にたいの。



消えたいの。でも勇気がない。



どうすればいいのかな。




バシンッ



いっ…葵…?




葵「馬鹿な事考えないで!!
雪は自分のことばっかり!!!
他の人のことも考えてよ!
雪がいなくなったら…僕も死ぬから。」




葵……僕がいなくなったら嫌なの?



葵「嫌だよ!」



…そっか、


葵「…雪は人間なんだ。
心をちゃんと持ってる。」



違うっ!!!僕は人間なんかじゃ……



葵「雪…?」



あ…ごめん。



葵「大丈夫。死にたいなんて思わないでね。死んだら僕も追いかけて
あの世で沢山殺すから。」



あの世でも死ぬのは嫌だなぁ…



葵「じゃあ生きよう。」


葵、今日はありがとう。



葵「またね!」



うん。またね。


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