LOVE or DEATH 愛し愛されデスゲーム
「え……っと、とりあえず頭を上げてもらえるかな?」


 相川さんが戸惑うのも当然だ。


 少々パニックを起こしてしまった。本当はこんなことをしにきたわけじゃない。


 頭を上げて、再度頼み直す。


「私にお願いできる義理がないのはわかっています。相川さんが誰のことを好きなのかも知りません。


 だけど、どうしても果心のことをお願いしたくてこんな恥知らずなことをしています。


 お願いします。私には果心を救えないんです。どうか、お願いします」


 もう1度頭を下げた私に、相川さんが何と声をかけようか迷っているのを感じる。


 そして、


「ふふふふふ、2人は本当お似合いのカップルだね」


 私が顔を上げると、相川さんは心底おもしろそうに口に手を当てて笑っていた。
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