LOVE or DEATH 愛し愛されデスゲーム
「あ、じゃあ次は僕がいこうかな。


 目黒類(めぐろるい)太刀川(たちかわ)高校の1年です」


 不穏になりかけた空気を感じとって、素早く茶髪の男の子が手を上げた。


 髪の毛にかかったゆるやかなウェーブは、おそらく天然ではないだろう。


「知り合いは、相川先輩と未南かな。


 じゃあ次、未南よろしくー!」


 パスの繋ぎ方までさすがだ。超コミュ強って感じ。


 もちろん悪い印象は受けなかったけど、何となく胸の奥がちりつく気がする。


 そして、目黒くんからパスを受け取ったのは、身長が私の肩より少し高いくらいしかない小さな女の子だった。
< 18 / 189 >

この作品をシェア

pagetop