LOVE or DEATH 愛し愛されデスゲーム
 家事当番は、平等にくじで決めることになった。


 自分の部屋の掃除や洗濯は各自でやるとして、当番を決める仕事は毎日の朝・昼・晩ごはん作りとその片付け、それにリビングとキッチンの掃除だ。


「男女2人のペアでやることにしよう」


 カップル成立に役立つかもしれない、と二階堂さんの提案で男女分かれてくじを引くことになった。


 相川さんとペアになれますよーに!


 心の中で祈りながら、手にした紙を開いていく。


「九条……楓……」


 開いた紙に書いてあったのは、まだ一度も話したことのない、というか7日間1回も喋らないだろうと思っていた金髪くんの名前だ。


「二階堂、三島ペア。相川、荻野ペア。目黒、皆藤ペア。最後に九条、上野ペアでいいかな」


 そう言った相川さんは、どこから取り出してきたのかホワイトボードを持っている。


「はいできた。これでどうかな」


 差し出されたホワイトボードを覗き込むと、そこには綺麗にシフトを組まれた家事の当番表が書いてあった。


「すごい。こんな短時間で、ほとんどみんな平等に組んである!」


 驚くのはわかるけど、ちょっと大げさ……。


 私が苦々しげに眺める先にいるのは、やっぱり荻野さん。彼女は相川さんの肩に手をかけていた。


 荻野さんも相川さんのことが好きなんじゃ? 疑念が募っていく。
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