LOVE or DEATH 愛し愛されデスゲーム
 壁も家具も一面真っ白の奇妙な部屋。そのひんやりとして冷たい大理石の床に、私は制服姿で転がされていた。


 拘束はされていない。着衣に乱れもない。


 ずき。鈍く痛む頭を無理やり動かして記憶を辿る。


 友達と談笑しながら別れた帰り道、不自然に近くに停まった黒い車に連れ込まれる間際の道路の様子が思い出された。


 はっとして見回すと、私の他にも複数の男女が倒れていた。


 だけど目を覚ましているのは、まだ私以外にはいないみたい。
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