LOVE or DEATH 愛し愛されデスゲーム
 エアコンの掃除中。私の立つ台を押さえてくれている九条くんに下から見上げられながら、私は丈の短いワンピースを着てきたのをものすごく後悔していた。


 そのワンピースは別に超短いわけじゃなくて、あくまで常識的に短い膝上くらいの丈なんだけど。


 でも! でも! でも!!!


 腕を上げれば、必然的にワンピースのスカートも持ち上がる。さらに、九条くんの目線はちょうど私の太ももの位置にあるのだ。


 さらにさらに、この館が適温すぎるせいで、スカートの下にはタイツもストッキングも履いていなかった。


 意識するなっていう方が、無理でしょう……。


 だけど、顔を赤くしているのは私だけのようで、九条くんはいつもの無表情で壁を見つめている。


 完全に私だけ。恥ずかしい……!


 早く終わらせなきゃ。そう、焦ったのがまずかった。


「や……っ!」


「危ない……!」


 私と九条くんの声が重なった。
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