LOVE or DEATH 愛し愛されデスゲーム
「……あ、鍵は開けておいてもいいかな。目黒くんのことを信用してないわけじゃないよ。ただ、なんか息苦しくって」


 なるべく角が立たないように、やんわり鍵を開けておいてほしい旨を伝える。


 年下とはいえ1歳差だ。細身ながらも目黒くんの身長は私よりずっと高いし、力で敵う相手じゃない。


 女には常に襲われる危険がある。密室で2人きりは怖かった。


 だけど目黒くんは、ゆるやかに笑みを浮かべるだけだった。


「すぐ終わるので。誰にも聞かれたくない話なんです」


 そこまで言われては、私も強く言えない。


「とりあえず座って? キッチンでお茶でも入れてこようか。コーヒー飲める?」


「いえ、本当にすぐ終わるので。先輩もこっち来てください」
< 86 / 189 >

この作品をシェア

pagetop