嘘恋のち真実愛
怖い、怖い、鈴川くんの目が怖い!と、 内心はものすごく怯えていたけど……。
この日の夜、玄関のロックが解除される電子音が聞こえた瞬間、私は征巳さんの顔が早くに見たくてすっ飛んで行った。
数時間前に見たのに。でも、それはそれ、これはこれだ。
「征巳さん!」
「わわっ、なに? 」
鼻息荒くする私に彼は、後退る。おかえりもただいまを言わない私たち。それよりも言いたいことがある。
「鈴川くんが怖いんです」
「はっ? 鈴川? ちょっとゆりか、待て」
尻尾を振ってご主人様を出迎えた犬のようだった私は、ピタリと止まって『よし』と言われる時を待つ。
征巳さんはフッと目を細めて、私の頭を撫でから、私の手を引く。ご主人様に従順なペットの気分。
「ちゃんと聞くから、おいで」
「はい……あ、それよりもまずはご飯ですよね。出来てはいるので、用意しますね」
「うん、ありがとう。食べながら、話聞くね」
歩きながら、自分がするべきことを征巳さんに伝える。彼は、再度私の頭を撫でた。
彼が着替えている間に、料理を並べる。向かい合いに着席し、今日も彼にビールを注いでもらった。
この日の夜、玄関のロックが解除される電子音が聞こえた瞬間、私は征巳さんの顔が早くに見たくてすっ飛んで行った。
数時間前に見たのに。でも、それはそれ、これはこれだ。
「征巳さん!」
「わわっ、なに? 」
鼻息荒くする私に彼は、後退る。おかえりもただいまを言わない私たち。それよりも言いたいことがある。
「鈴川くんが怖いんです」
「はっ? 鈴川? ちょっとゆりか、待て」
尻尾を振ってご主人様を出迎えた犬のようだった私は、ピタリと止まって『よし』と言われる時を待つ。
征巳さんはフッと目を細めて、私の頭を撫でから、私の手を引く。ご主人様に従順なペットの気分。
「ちゃんと聞くから、おいで」
「はい……あ、それよりもまずはご飯ですよね。出来てはいるので、用意しますね」
「うん、ありがとう。食べながら、話聞くね」
歩きながら、自分がするべきことを征巳さんに伝える。彼は、再度私の頭を撫でた。
彼が着替えている間に、料理を並べる。向かい合いに着席し、今日も彼にビールを注いでもらった。