嘘恋のち真実愛
夫婦の時間
「ゆりか、ゆりか……」
「ん、んー」
「大丈夫か?」
「えっ、なにが?」
入籍してから三日目の朝、征巳さんは私の額に手をあてていた。
重いまぶたをなんとか開ける。もう朝なのか……起きなくちゃ。
「ゆりか、熱あるよ」
「熱? 私?」
「そう。体温計持ってくるから、待っていて」
征巳さんが寝室を出ていってから、上半身を起こした。いつもよりは、ちょっとだるい感じがする。自分の額に手の甲を押し付けるが、よくわからない。
熱いような、熱くないような……。
戻ってきた征巳さんは、私の脇に体温計を押し込んだ。わりと早くに電子音が鳴り、私よりも先に征巳さんが表示を見た。
「やっぱり熱があるね」
「何度? 見せて……」
表示を確認すると、37度2分……。思ったよりも低かった。このくらいの熱なら、仕事に行ける。
だるいと感じたのは、寝起きだからかもしれない。起きよう……。
「えっ? わわっ」
ベッドから降りるために腰を浮かせた私の肩を、征巳さんが後ろへと押した。その調子にベッドに寝転ぶ。
「ん、んー」
「大丈夫か?」
「えっ、なにが?」
入籍してから三日目の朝、征巳さんは私の額に手をあてていた。
重いまぶたをなんとか開ける。もう朝なのか……起きなくちゃ。
「ゆりか、熱あるよ」
「熱? 私?」
「そう。体温計持ってくるから、待っていて」
征巳さんが寝室を出ていってから、上半身を起こした。いつもよりは、ちょっとだるい感じがする。自分の額に手の甲を押し付けるが、よくわからない。
熱いような、熱くないような……。
戻ってきた征巳さんは、私の脇に体温計を押し込んだ。わりと早くに電子音が鳴り、私よりも先に征巳さんが表示を見た。
「やっぱり熱があるね」
「何度? 見せて……」
表示を確認すると、37度2分……。思ったよりも低かった。このくらいの熱なら、仕事に行ける。
だるいと感じたのは、寝起きだからかもしれない。起きよう……。
「えっ? わわっ」
ベッドから降りるために腰を浮かせた私の肩を、征巳さんが後ろへと押した。その調子にベッドに寝転ぶ。