ありったけの愛を叫んで
高校に入ってすぐ、俺の背中には
"カイザイク" という名前の花が刻まれた
カイザイクの花言葉は "永遠の悲しみ" という意味があるらしい
『20歳になれば、若頭に就任する』
俺には決められた道がある
永遠にこの闇で生き続ける
親父は気に入らない奴がいればすぐに殺した
親父は組長であり、"殺し屋" としても生きてきた
俺は人殺しの血が流れている
人殺しの跡を継ぐ
いつかこの手で誰かを殺してしまいそうで怖かった
Black Shadow での俺の地位はどんどん上がり、女達が媚びを売ってきた
女の身体を知った俺は、女で欲求を満たした
身体だけの関係の女は何人もいた
家の事でむしゃくしゃした日は喧嘩で暴れまくった
高二で総長になった俺は、家を出てひとり暮らしを始めた
20歳までは自由をくれるという親父との約束で
俺は堅気にはなれない
『美月を幸せにする』 そう言いたいのに
俺の決められた将来が、闇へ続く道が、
俺と美月の関係の邪魔をする……