ありったけの愛を叫んで
ひもをほどいて中を覗いてみると…



「え! かわいい!」



大きくて真っ白な、ふわっふわのうさぎのぬいぐるみだった


何だこの手触りの良さ!!

そして大きなクリクリおめめがとてつもなくキュート


ふわふわ感がたまらなくてほっぺに擦り寄せていると



「それ、うちに置くんだよな…」


明らかに嫌そうに顔をしかめて言った朔夜



「えーどこに飾ろっかな〜

やっぱりリビング?でも抱き心地いいからベッドにおいて一緒に寝ようかな…」


あの真っ黒な朔夜の部屋を想像しながら、設置場所を考える




「美月さんって、なんかうさぎみたいッスよね!

イメージが!」


弾むような声で言ったジン君


そういえば前に朔夜からうさぎの散歩とか言われたような…




「は? 美月はネコだろ」


そうちょっと不機嫌に答えた朔夜




え? おかしいな朔夜くん


この前 クリスマスにうさぎのマスコットくれましたよね?


そして私のことうさぎとか何とか言ってなかった?




「そうなんっスねー…」


可哀想なジン君…


矛盾している朔夜の睨みに、ジン君が困り顔で謝っていた




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