ありったけの愛を叫んで
「ねぇ朔夜!見て!
桜、すっごい綺麗だよ!」
「あぁ、そうだな」
特に興味のなさそうな返事をした朔夜の隣を歩きながら、正門から出ていつもの高級車に向かって歩く途中、
満開の桜を見上げてふと思った
"お花見したい"
車に乗って、隣で窓の外を見る朔夜に話しかける
「お花見したい
ねー朔夜、お花見したい!」
倉庫に入っても、幹部室に入っても駄々をこねる私
「お花見したいって!
ねぇ桜散っちゃうからさー」
悠は苦笑い
陽人が 「なんだなんだ、わがまま娘が来たぞ」
なんて言ってくる
「だってもったいないよー せっかく綺麗なのに
ねー朔夜、お花見行こーよー」
朔夜の手を掴んでグイグイ引っぱる
「あー うっせぇなぁ」
やっとこっち見た!!
ソファから立ち上がってバイクのキーを取り、
私の手を引いて下におりる朔夜
ガレージからバイクを出して 『ブォン』 とエンジンをかけた
「え? 二人で行くの?」
「二人じゃやなのかよ」
ギロっと睨んだ朔夜に慌てて返す
「嫌じゃない!」
朔夜と桜がみれるなら、二人でも何人でも大歓迎です。