ありったけの愛を叫んで




「わーーー! きれーーーーー!!」


思わず片手を伸ばしながら叫ぶ




「危ねぇぞ」


バイクの音に混じって朔夜の声が聞こえた




二人を乗せた大きなバイクは、満開の桜並木の坂を駆けぬける


ずっと続いてるみたいな長い長い桜の道




世界がピンク色に見えた









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