ありったけの愛を叫んで
あまい朝
同棲を初めて、約5ヶ月が経った夏の朝
朔夜の大きなTシャツ1枚の上からエプロンをはおった私は、キッチンに立っている
朝食、お弁当作りは同棲を始めてからの日課
少し身動きが取りずらいのは、
私のお腹に手を回し、頭にあごをのせて背中にぴったりくっついて離れない、朔夜のせい
「ちょっとー、危ないから離れてよー」
二人で桜並木をバイクで走った日、初めてのキスをした
私にとって、ちゃんと愛のある、気持ちのこもったキスは初めてで
だからあの日は私の特別な、ファーストキス記念日だ