ありったけの愛を叫んで
「なぁ、こっち見て」


そう言って私の頬に優しく手を添える朔夜


甘い、とてつもなく甘い、激甘だ


頭くらくらしてきた…




「その目、誘ってるようにしか見えねぇ」




そう聞こえた直後、唇に触れる柔らかい感触


そしてじわじわと甘く、深さが増していく…




「ん… んん、はぁ、はぁ、ん……」



今日のキスはいつも以上に激しい


息が吸えなくて苦しくて、

でも、力が抜けるくらい満たされて。




朔夜の大人なキスは、私をどんどんおかしくさせる






「美月…」


私を呼ぶ低く響いた甘美な声、

濡れて潤った唇




『アイツ、そうとう我慢してると思うよー』




朔夜のちょっとだけ狼みたいな野性的な瞳が、そんな麗香さんの言葉を思い出させた




私はもう、大丈夫だよ

朔夜のこと怖くないよ




そんな思いを込めて

初めて私から唇を奪い、ゆっくりと舌を絡め合わせた



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