ありったけの愛を叫んで
「バイクは、きっと結翔の生きがいなんだよ
大事なものなんだよ

私は結翔の悲しむ顔、見たくない」


どれだけ嫌いでも、どれだけ怖くても、

生きがいを奪われる絶望を味わって欲しくないと思った


そう思っただけだったのに…




「アンタ… 何か知ってるの…?

知ってるんでしょ…! 答えなさいよ!!」



殴られる─────────



そう頭が警鐘を鳴らす



目をつぶる直前に見えた身を乗り出したおばさんに思わず、

「やめてっ!!」

大声で叫んでいた



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