ありったけの愛を叫んで
「美月ちゃん、最近 変なヤツらがいるから気をつけるんだよ

なんか、蝙蝠(こうもり)って言われてるヤツらなんだけど、フードを被った全身黒ずくめ、黒いマスクに赤のカラコンだって

物騒だよねー」



そんなことを言う悠は、全く暴走族に見えない爽やか王子様



「一人で出歩いちゃだめだよ?

知らない人について行っちゃだめだよ?」


「わかったから、私は大丈夫だよ 悠

もう朔夜けっこう前に出て行っちゃったよ?」


私がそう返すと、


「やっべ、いっつも置いてかれるなー 俺」


そう言って特に焦った様子もなく出ていった



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