ありったけの愛を叫んで
『俺らの総長は、最強なんっす』


そう言った陽炎のメンバーは、泣きながら笑っていた





蝙蝠についての情報は、全く掴めていないらしい

誰が主となり、誰が手を下しているのか、アジトはどこにあるのか 何もわからないんだとか

神出鬼没、いつどこに現れるか分からない蝙蝠は、誰でも構わずナイフを振りかざし、跡形もなく消え去るという




結局その日、律くんは目を覚まさなかった


次の日も、その次の日も、病院からの連絡はなかった


Black Shadow のみんなも、蝙蝠の情報を得るため、ずっと忙しそうにしていた


『長い間 店を閉めるわけにはいかない』

そうは言っても仕事が手に付かず、ずっと携帯をながめる蒼介さんが心配で、今週はいつも以上にシフトを入れた



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