ありったけの愛を叫んで
背が伸びて、顔も声も少しずつ変わって大人に近づいていくたび、

あいつらは悲しそうな、切なそうな顔をするようになった

『どうしたんだよ、悩みあんなら言えよ』
って俺が言うたび、

『何もねーよ、お前には関係ねーだろ』
ってあしらわれた


その頃から、俺はずっと1人な気がした

あいつらといても俺だけ違う
俺だけ、何も考えずのうのうと生きてる


それがたまに、辛くなるんだよな…」




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