ありったけの愛を叫んで
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転校してきて1週間が経った


学校には少しずつ慣れてきたけれど、
家の状況は全く変わらない




神野くんともあれから特に話してない


ちゃんと助けてもらったお礼も言えてないけれど、あの次の日、話すタイミングを逃してしまったため

なんだか今更な気がしてズルズルと先延ばし、今日に至る




でも、変わったこともあった




もう、死のうとは思わない。




あの次の日から
毎日、毎時間のように隣のクラスの悠がやって来て 特に何をすることもなく、くだらない話をして休み時間が終わると戻っていく




「美月ちゃん、お昼そんだけ?

もっと食べないと倒れちゃうよ」


「……わ、 悠のお弁当美味しそう」




こうしてお昼休みにも私の机にやってくる悠

私の隣には、コンビニ弁当を一瞬で平らげてすぐに机に突っ伏した神野くん




この学校で神野くんと悠は有名人、人気者らしい


女子の視線が痛い、


私に友達ができないのは、きっと悠のせいだと思う…



だけど不思議と嫌じゃなかった



私を心配してくれて、いつも様子を見に来てくれる

そんな悠の優しさが、嫌なことや辛いことを忘れさせてくれた



だからもう、死のうなんて思わない。





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